カトリック教会 | ルター派 | カルバン派 | |
主 張 |
秘蹟(サクラメント)を授ける 教会による聖書解釈。 |
信仰の拠り所は教会ではなく聖書。 行いではなく信仰によって 救われる。(信仰義認説) |
ルター派より徹底した聖書主義。 予定説→自分は救われるという 強い信仰。 |
国 家 と 教 会 組 織 |
教会ヒエラルキー。超国家的、 信徒に授ける権能をもつ。 独身。修道制の存在。 |
領邦教会、国家教会―君主の庇護、 監督の下にある。司教制の廃止。 洗礼、聖餐のほか秘蹟性を認めない ので牧師に特殊な権能はない。 |
国家権力の介入を拒否。 信徒から選ばれた長老が牧師と ともに教会を運営。 教会会議に一般信徒も出席、 各教会の自立的傾向が強い。 |
職 業 観 |
当時は営利事業を蔑視していた。 | 世俗の職業を神の召命によるもの として肯定(職業召命説) ただし、現状の変革は望まない。 |
自分が選ばれた者だという証しを 得るため、ひたすら禁欲に 努め勤労に励まなければ ならない―利殖肯定。 |
伝 播 |
イエズス会により南ドイツ、 中南米、アジアへ。 |
北ドイツ、北欧三国など君主権力の 強いところ。 |
スイス・フランス(ユグノー) オランダ(ゴイセン) イングランド(ピューリタン) |
留 意 点 |
反宗教改革以降、近代化に努め 政教分離の立場をとる。しかし 現実には宗教が政治・社会と 分かち難く結びついているので、 教会の態度は今も関心を集める。 |
ルターは純粋に宗教上の問題から 出発し、政治的、社会的問題には 君主の庇護を求め、君主も彼を 利用した。 |
カルバン派こそ、近代的宗教と 呼ぶにふさわしい。市民階級に 貢献、しかし個人の信仰を求める 姿勢は多くの分派を生んだ。 |
独 身 |
聖職者は独身の義務がある。 | 聖職者の独身の義務はない。 | 聖職者の独身の義務はない。 |