変装

七方出
 日本では、日本武尊やまとたける熊襲くまそを討伐する際に、女装して川上梟帥たけるを殺した説話がある。
 変装は、敵情の偵察、犯罪の捜査、犯罪者の潜行せんこうなどの場合、相手をあざむくために、髪形を変え、ひげ黒子ほくろを付けて改めたり、服装を変え、男装・女装することがある。 更に、見破られないように、時と場所にふさわしく、姿、職業を変え、その国々の言葉遣いなどにも注意し、また、国々に替わる月額つきびたいの剃り方とか、諸々もろもろの職業の業を習った。
 服装による社会的身分が、はっきりとした江戸時代には、巡礼・町飛脚などに変装した。また、変装には、出家・山伏・虚無僧こむそう放下師ほうかし猿楽師さるがくし・行商人・常の形(士農工商)があり、これを「七方出しちほうでの術」または「七変化しちへんげ」といった。

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